花まつりと甘茶-祐天寺へ行ってきました     (普通部OB 舩津於菟彦)

お釈迦様は、母親である摩耶夫人(マーヤー)がルンビニーの花園で休んでいたときに、脇の下から生まれたとされています。そのときに9匹の竜が天から清浄の水を注ぎ、生まれ落ちたお釈迦様はすぐに7歩歩き、右手で空を、左手で大地を指して「天上天下唯我独尊」と言葉を発した、という伝説があります。
お釈迦様の誕生日は紀元前463年の4月8日という説が一般的に知られています。しかし、実際にそれを裏付ける証拠はなく、いまだに数多くの説があります。まぁ4月8日「花祭り」で良いじゃ無いですかね。

甘茶には「政治を行って平和な世が訪れると、甘い露が降る」という言い伝えや、「飲むと不老不死になれる」という伝説などが各国にあります。そんな甘茶をかけることで、お釈迦様への信仰を表しています。灌仏会で使用されている甘茶は、ヤマアジサイの変種である「小甘茶(こあまちゃ)」から作られています。小甘茶は、小さい花のたくさんついている中央部分を取り囲むように大きい花がついている不思議な形状をした植物で、赤色や紫色のものが多くあります。
小甘茶の葉は苦いのですが、発酵させると砂糖の100〜1,000倍の甘さになると言われています。砂糖がない時代には甘味料として非常に重宝され、漢方薬の苦み消しや民間療法などに使用されていました。戴いた甘茶も美味しい甘みでした

祐天寺(ゆうてんじ)は、東京都目黒区中目黒五丁目にある浄土宗の寺院です。山号は明顕山。本尊は祐天上人像(本堂安置)と阿弥陀如来坐像(寄木造、阿弥陀堂安置)。現在の本堂は、元々は常念仏堂として建立された堂宇を再建したもので、祐天上人のお墓もあります。梵鐘と鐘楼は享保 13 年(1728 年)六代将軍家宣の正室(天英院) から家宣 17 回忌追善に寄進され、10 年後の元文 3 年(1738 年) 27 回忌追福のため「時の鐘」を始める資金を寄進、正式に撞かれ 始めて時の鐘、仏事の鐘、天英院の声、 緊急時の鐘」の役割を果たしていたそうです。
祐天寺境内(けいだい)の鐘楼堂(しょうろうどう)にあり、高さ179.6センチメートル、口径102.2センチメートルの銅製の梵鐘(ぼんしょう)です。
梵鐘に刻まれた銘文と祐天寺に伝わる史料によると、この梵鐘は6代将軍徳川家宣(いえのぶ)の正室天英院(てんえいいん)が、家宣(いえのぶ)の17回忌の追善供養(ついぜんくよう)として享保13年(1728年)に鋳造の発願(ほつがん)をし、翌14年(1729年)に祐天寺境内で鋳造され、現在でも毎日、朝6時と正午前に時を知らせる鐘として撞(つ)かれています。丁度甘茶を振る舞われ飲んでおりましたら11時45分にゴーンと鳴り、写真を急いで撮りに行くわけにも参らず、音を聞きながら甘茶を戴きました!さぞかし御利益があり間違いなく「死ぬまで生きにれる」事と思います。ナーム。